なんとなく、男性の方が性欲は強い、という認識はありませんか?若い方だと、特に女性との性欲差を実感して不満に思うことも多いことでしょう。「なんでそんなにセックスばっかりなの!?」と怒られたことがある男性も、いらっしゃるんじゃないでしょうか?
しかし、これが30代、40代と年齢を重ねていくと…状況が男女逆転してしまう傾向にあるんですよね。「彼女の性欲についていけない…」「妻を満足させられなくなってきた…」そんな声も、たびたび聞かれるようになります。
加齢に伴って、男性の性欲は徐々に落ちていき、逆に女性は性欲が強くなっていく…そんな印象を受けますが、男性と女性で、性欲のピークには本当に差があるのでしょうか?今回は、「男女間の年齢による性欲差」についてのお話をしていきましょう。
男性の性欲
男性が性欲のピークを迎えるのは10~20代
性欲が発生するのって、基本的には第二次性徴を経て、男性の身体にセックスをする機能が備わってからになりますよね。第二次性徴と性欲の関係を、まずは紐解いていきましょう。
男性の身体に二次性徴が起こっている時、脳ではテストステロンという男性ホルモンが多く分泌されています。このホルモンがヒゲを生やしたり声変わりをおこしたり精子を作らせたりし始めるわけですが、なんと、ついでに性欲も上昇させるのだそうです。
第二次性徴の時期である思春期から成人になるまでの間、このテストステロンは噴水のようにドバドバ分泌されていくわけです。それまでの子供時代が0だとすると、思春期の分泌量はなんと500。それまで考えもしなかった「性欲」という衝動が突然押し寄せるのも、不思議ではありません。
テストステロンが大量に分泌されているのは、大人の男性としての身体が出来上がるころまで。個人差はありますが。20歳前後と言えるでしょう。役目を終えたテストステロンの分泌量はそこで減少へ転じ、同時に性欲も徐々に減少していく…そんな経過をたどっていくのです。
10代男子の性欲はホルモンだけが引き起こすわけではない
そのように性欲を引き出された10代男子がセックスに興味を持つのは当然のことですが、興味が性欲の増進と直結するのは、実は男性ならではの現象と言えます。女性にとって身近なセックスのうわさは「痛いらしい」「血が出るらしい」といった、どちらかと言うと好奇心よりも恐怖に似た感情が共有されるものですが、男性の場合はごくシンプルです。
これは二次性徴真っ盛りの男性の身体に勃起・夢精(ひとによっては射精)という現象が勝手に起こることに関係していますが、的確に触れられないと気持ちよくなれない女性と違い、性的なことが気持ちいいのを自然と知ってしまうんですね。ですから、男性はセックスのうわさを聞くと「オナニーでも気持ちいいのに、もっと気持ちいいこともあるのか!」と興奮して、興味を持っていくのです。
もともと、多様な興味を持って自分の世界を広げていく時期が10代ですから、男性にとっては、そのなかのひとつがセックスである、というわけです。興味を持ってもなかなか実践できないところも、より興味・関心を強くする一つの要因であると言えるでしょう。
ピークを過ぎた後、男性の性欲は低下していく
テストステロンの分泌ピークを過ぎた20代以降、男性の性欲は徐々に減っていきます。精子の生産量は変わりませんが、精液の量が減っていくなど、性機能も同時に減退していってしまったりもするのだそうです。
中学・高校のころのオナニーの方が絶対今より気持ちよかったな、とか、初めてのセックスが最高に気持ちよかった、何度もイキまくった…なんていう思い出はありませんか?これは、精液量が減ったことによって精力の回復力が落ちていることが原因です。液自体が少ないのですから、何度も何度も射精する、ということもどんどん難しくなっていきます。
そしてこの時期は、大学を卒業して働き始めるのとほぼ同じですから、「仕事の精神的・肉体的疲労でオナニーやセックスどころではない」という状況に陥ってしまう男性も、きっと少なくないでしょう。仕事もプライベートも加齢によって責任はどんどん増しますから、その「セックスやオナニーどころじゃない」とホルモンの減少が絡み合って、男性は性欲が年齢を増すごとに減退していく、ということになってしまうのです。
女性の性欲について
女性の場合、ホルモン分泌は長期間ピークが続く
男性の性欲は二次性徴時に分泌されるテストステロンによって発生していましたが、女性ホルモンであるエストロゲンは、男性のように思春期になるとドバっと分泌されてピークになると急に減少傾向に転じるわけではありません。
女性の二次性徴代表ともいえる初経を迎えるころにエストロゲンの分泌量は確かに増えるのですが、ぐんと増えてピークを迎える20代の初めから、約20年間ずっと分泌され続けます。ゆるやかに減少に転じてはいるのですが、その減り幅は男性のそれと比べればぐっと穏やか。はっきり減少していくと言えるのは、実に40代以降、更年期に差し掛かったころ。閉経する50歳ごろに、ようやく初経時と同じくらいの数値に戻っていくのです。
性ホルモンが性欲に密接に関係しているとすれば、エストロゲンの分泌がピークを迎える20代の初め~40代ごろまでが、女性の性欲のピークだということが出来ます。
とはいえ、女性にとってのセックスは、最初は痛みを伴うことが多いものですし、最初からただ気持ちいいだけのセックスができるわけではなかなかありません。経験が少なければ少ないほどセックスに対する不安や恐怖を引きずってしまいますから、エストロゲン分泌ピーク前の10代はもちろん、経験の浅い20代のうちはそれほどセックスに積極的になれない、という場合が多いのでしょう。
これが、若いうちは男性の方が性欲が強い、と感じてしまう大きな理由です。
セックス経験を積んだ30~40代の女性の性欲
経験を積んで、「セックスが気持ちいいものだ」と気づいた女性は、ようやくセックスに対して積極的になります。経験を積んだということは、イキやすくもなります。痛いことに耐えるもの、という若い頃のセックスのイメージが完全に払拭されていくのもこの頃。この年頃の女性の性欲が強いように感じるのは、このような条件がそろうからなんですね。
また、妊娠や出産に性欲が左右されることもあります。妊娠中にムラムラしてどうしようもない!という女性もいますし、セックスが大好きになってきていたのに出産後は母性本能が勝ってしまってまったくソノ気になれない!という女性も多くいます。
ですから、30~40代の女性であれば必ず性欲が強い、と言い切れないところはあります。女性の性欲のピークは、個人差が大きいものなのです。
性欲差がある年代のセックス
男性よりも女性の性欲が強い、と言える場合、セックスには大きな問題が起こります。男性はそう何度も何度も射精できませんし、女性はどんどん求めてきます。「そんなに応えられない!」とケンカになってしまえば、その後はセックスレスまっしぐら。
完全解決は難しいのですが、男性が出来る努力として「量より質」を心がけましょう。女性はなにも、ペニスの挿入だけをしてほしいわけではないのです。たっぷりと時間をかけた前戯で、しっかり女性を満足させること。大切なのは歩み寄りですから、ふたりにとって最善の解決方法を、話し合って見つけていくようにしましょう。そうすれば、愛もより深まっていきますよ。
年齢を重ねても、男性がセックスを楽しむために
「いやだ!ジジイになっても何度もヤリたい!」「セックスを断ったり、途中で終わったり…もう妻に惨めな思いをさせたくない!」そんなあなたに朗報です。実は、テストステロンの減少量をある程度緩和させることが出来るのです。方法はいくつかありますので、ご紹介しましょう。
1.適量の飲酒
なんと、お酒は適量であればテストステロンの分泌量を増加させることが出来ます。とはいえ、この適量とは日本酒なら一合、ワインなら1/4本。ビールであれば500mlと言われていますが、この中でビールについては注意が必要です。
ビールの原料であるホップには、ナリンニゲンという物質が含まれています。実はこれが、女性ホルモンに似た作用を持っていますから、テストステロンの分泌を抑え込んでしまうのです。また、ビールだけではなく、すべてのお酒について飲み過ぎは厳禁。睾丸にダメージを与えて、テストステロンの量が減ってしまいます。
2.「成功」と「誉め言葉」が効く!
テストステロンの別名は、「勝利のホルモン」です。社会的な成功や、欲しいものを手に入れた時や、ギャンブルに勝ったときなどは、ドーパミンという物質が脳幹から分泌されています。それを促すのが、テストステロン。要は、日ごろドーパミンを分泌する機会の多い男性は、そのために必要なテストステロンも多く分泌される傾向がある、ということです。
テストステロンがアップするのは、成功を得た時だけではありません。褒められることによっても上昇しますから、身近な女性にどんどん褒めてもらえるように頑張りましょうね。
3.適度な運動
1時間程度の有酸素運動を行うことで、テストステロンの分泌量を増やすことが出来ます。ですがこれも、お酒と同じで過ぎたるは及ばざるがごとし。マラソンなどの過度な運動ではかえってテストステロンは減少してしまいますし、回復には2~3か月かかってしまうという話もあります。ジムに通ってエアロバイクに乗ったりウォーキング・ランニングをしたり、あるいは通勤で一駅分歩くようにするとか、そういった軽い運動にとどめておきましょう。
4.亜鉛をしっかり摂取する
毛髪を調べた時に亜鉛の濃度が高い男性ほど、テストステロンの活性度が高いのだそうです。男性機能に亜鉛、というのはよく聞いたことがあるかと思いますが、しっかり根拠があったんですね。亜鉛を摂取するにはサプリメントのほかに、貝類を食べるのがベストですよ。
5.よく寝て、よく笑え!
アメリカの医学協会では、睡眠不足が1時間続くことによってテストステロンが最大15%減少するという報告があります。徹夜なんてしようものなら、その後の回復には何日もかかってしまいます。最低でも、6時間の睡眠を確保するようにしましょう。また、笑うことは健康に良いと言われていますが、このテストステロンについても例外ではありません。笑うことによってテストステロン値が上昇した、という実験報告もあるのだそうです。お笑い番組やコメディドラマを見て、積極的に笑って身も心もハッピーになりましょう。
6.究極は筋トレ!
運動によってテストステロンが増やせるというお話をしましたが、実はこれは一時的なもの。運動後には平常時と同じ値まで落ちてしまうのだそうです。ですが、筋トレを行うことで運動後も比較的長くテストステロンをキープすることができるのだとか。テストステロンそのものが筋肥大を促す機能がありますし、筋トレをすることによってテストステロンは増加する。そんなサイクルを担っているわけです。なるほど、確かに筋肉は裏切らない!
まとめ
性の不一致が離婚の原因になる事もあるくらいですから、性欲ピークのずれは大きな問題です。メカニズムを知ることでしっかり対策を立てて、その年代に一番合ったセックスライフを模索していくようにしましょうね。
女性の性欲についてのピークについてお話しましたが、実は女性は1ヶ月の間にも性欲がピークな時期と低い時期があるのです↓
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セックス講師の「ゆい」です。男女が心から満足してセックスでイケる為のセックステクニックについて分かりやすくお話をしています。
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